いわゆるバブルがはじけてからだいぶ経ちました。大企業を中心に徐々に景気が回復基調にあるとは言え、未だに先が見えてこない状況にあります。多くの企業にとって、実に歯がゆいことでしょう。「本格的な景気回復をじっと待つしかない」などと言っている企業は論外ですが、何とかしなければと思っている企業がいくらあがいてもどうにもならないので、いらいらしていると思われます。
新年を向かえ、どうしたら企業経営者が勇気と希望を持って経営に専念できるか、を考えてみました。何か参考になりそうなことがないかと、過去のメモ帳を取り出してパラパラとめくってみました。すると、1995年の春に、NHKが企業にアンケート調査をした結果がメモしてありました。バブルがはじけて景気が悪くなっていることに加えて、急激な円高で企業はまさに地獄の状態です。これを打開するために企業がどのような手を打っているか、という調査です。調査結果は次のようでした。
さて、これらの項目をつらつらと眺めてみると、ふた昔前の石油ショックのころのことを思い出しました。1)と2)の「海外」という言葉を「地方」という言葉に置き換えて、5)の「リストラ」を「経営合理化」に置き換えてみると、当時、石油ショックの対策として確か朝日新聞で調査した結果と全く同じなのです。これは面白いと思って、さらにつらつらと眺めてみると、次のような法則らしいものが見えてきました。
さて、さらに面白いことに気がつきました。それは、コンサルタントに対する依頼内容です。1)、2)に関することはほとんどないですが、3)、4)、5)は比較的多いのです。つまり、企業にとって難しい課題ほどコンサルタントを利用するということになります。私は十数年間コンサルタントとして企業の支援をして来ましたが、これらの課題解決の依頼が中心になっていたのは単なる偶然ではなかったわけです。私がこれまで取り組んできた主なコンサルティングテーマは、コストダウン、新製品開発、業務効率化、業務改革、組織改革、人事制度改革、事業の再構築などです。
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