1.目的
受注から出荷までの生産期間、及び工場の生産スペースを短縮すると共に、製造原価の低減を図る。
2.目標
生産期間を30%以上、生産スペースを30%以上短縮する。
3.基本的考え方
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工程分析、時間測定、方法研究などの各種のIE手法を屈指し、現状実態を把握して問題点を発見し、改善する。
- 改善の考え方としては、ムダ、ムリ、ムラをなくし、安全に正しく早く楽に(安、正、早、楽)作業ができるようにする。また、改善案の作成に際しては、いわゆる、ベンチマーキング(先進事例を真似する)を行い、ワン・ベスト・ウエイ(One Best way)を目指す。
- 現状実態の分析は大まかな問題点の把握から順次詳細な問題点の把握へと進めていくので、改善案の作成、及び改善実施についても大まかな改善から順次詳細な改善へと進め、できるだけ早く成果に結びつけるようにする。
- 受注から出荷までの生産期間を短縮するためには、生産現場の直接作業の改善だけでなく、受注処理、生産計画立案、購買計画立案、在庫管理、出荷管理などの管理業務についても改善を進める必要がある。これらについては、生産現場における問題点の原因を追究する過程でこれらに原因があると判明した場合にいわゆる源流退治として進めるものとする。
- 協力工場に対しても必要により改善提案及び指導を行う。また、協力工場からの改善提案に対しても検討し改善実施する。
- 顧客企業からの仕様変更、設計変更などに対処するために、こちらから改善提案できるようにする。すなわち、提案営業ができる能力を身につける。
4.進め方
- 工程管理グループのリーダー及びメンバーを中心に、生産本部内でプロジェクトチームを編成し、生産本部長が統括して活動を推進する。
- 工程管理グループから2名専任メンバーを選出し、専任メンバーがそれぞれ◯◯工場、及び△△工場のチームリーダー兼事務局として活動を行う。したがって、◯◯工場及び△△工場にそれぞれに事務局を置く。
- 月に2回(2日)、定期的な会合を実施する。この際に、コンサルタントが提案、指導、助言を行う。また、説明や解説より現場での実践作業を中心に行う。
- 定期的な会合の他に各工場で自主的な活動を月に2回(2日)以上実施する。
- 各会合の中間でメールなどの通信手段を使ってコンサルタントが中間フォローを行う。
- 活動はプログラムに沿って進めるが、状況により、また必要によりプログラムの内容は変更する。たとえば、源流退治が重要になればそちらを優先して進める。
5.プログラム概要
活動ステップ | 活動概要 |
第1回 工程機能の確認 | 部品構成表及び工程表などを基に、受注から出荷までの各工程の機能を確認する。 |
第2回 工程分析 | すべての工程について工程分析を行い、概略の問題点を把握する。 |
第3回 停滞分析とラインバランシング | 工程分析の結果から停滞している原因を追究し、工程設計の見直しを行い、ラインバランスを図って実施する。 |
第4回 流れ分析と運搬分析 | 流れ分析、運搬分析により、作業設備、作業台などの配置、及び運搬における問題点を把握する。 |
第5回 設備レイアウト、運搬方法の改善 | 問題点の原因を追究し、設備レイアウト、運搬方法などについて改善案を作成して実施する。 |
第6回 余力分析 | 生産能力と生産計画の差を明確にし、生産能力に合った生産計画を立案できるように改善案を作成して実施する。 |
第7回 時間測定(1) | ストップウオッチを用いてすべての工程について時間測定を行う。 |
第8回 時間測定(2) | 時間の多くかかっている工程を中心に改善案を作成して実施する。 |
第9回 動作分析 | 作業の複雑な工程を中心に動作分析を行う。 |
第10回 動作経済の原則 | 動作経済の原則を参考に作業方法について改善案を作成して実施する。 |
第11回 稼動分析 | 稼働率を測定し、標準稼働率を設定する。 |
第12回 標準時間の設定 | すべての工程について標準時間を設定する。 |
第13回 作業標準の作成 | これまでの改善を反映させた新しい作業標準を作成する。 |
第14回 報告会 | 報告書を作成し、改善の成果を報告する。 |
※プログラム概要は御社と協議の上、必要により変更する。
6.費用
別途契約書による。
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